中級講座第八回「いい形を目指そう」

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初級講座でも述べましたが、連珠は序盤の打ち方が非常に大事になってきます。初心者が上級者にころっと負けるのは、上級者は序盤の組み立てがうまく、初心者は防ぎを知らないからです。序盤の組み立ては知識に頼るところも大きいですが、形で覚えるのも重要です。この形はいい!ということを知っていれば、読まなくても間違いがなく打つ事ができます。中級講座ですから、初級講座から進んで、もう少し詳しい形を学んでいきましょう。

いい形の例

黒石だけで示しますが、もし自由に黒石を4つ置けるとしたら、左の2つをお勧めします。 四つ目もいい形ですが、三の部分がないだけ少し劣ります。左の2つは三に一つ石がくっついた形となっています。この形が無条件にできれば、しめたものと思ってください。

そう言えば、四つ目を含めてゲームのテトリスに出てくる形がいいことに改めて気が付きました。ということで、
テトリスの形を狙え!
というのが新格言かもしれませんね。

さらに、もう一つ石を加えるとすれば、左のような形がいいでしょう。この形ができるようなら、もう勝ちは間近です。黒の形だけで言えば、こういう形を目指すのがいいですし、白としてもこういう形を作られないようにする必要があります。

応用例を雲月雨月共通形定石から見てみましょう。黒5と引いた時、白は2つの止め方がありますが、白6と止めるなら黒7が絶好点となります。

一方、白6と止めた時は、黒7と組むのが良くなります。この2つの違いは何でしょうか?

もし、黒7を先程のように山型に組んでしまうと、白は8から先手で止める事ができます。逆に、この白の形はテトリスの形になっていますね。こうなるといっぺんに形勢が逆転します。常に相手の形を見て組む形を変える必要があるということです。

次の例です。斜月白6は弱防ですが、黒はこれからどういう風に組み立てればよいでしょうか?

黒は9と引きますが、白がどちらに止めても急所は同じです。目指す形は、「ひし形」です。 白10なら一旦黒11と先手を取り、黒13も打ってから(打たなくてもいいですが、気持ちが悪いので)、黒15に打つのが逃せない好点です。

白10を反対止めても同じです。今度は黒11が直接含み手になっているので、もっと効果的です。白12とノラれても、落ち着いて黒13、15と処理すれば勝てます。有利になった時に、いい形を知っておくと、自然にそういう手が打てるようになります。なので、普段からいい形を打てるように心がけてください。いい形というのは、たいてい「筋が良い」手にもなっています。
前に言った、筋が良い手を打つことにもつながりますので、ぜひ感覚を磨いてください。

いい形は、当然白にも当てはまります。白がいい形に組めれば、禁手が狙える分、もっと良くなります。左図は黒が三を引き忘れて黒5に組んだ所ですが、白は6と引き、8と固まれば、ほら、いい形になっていますね。実際、黒はこれでもう身動きが取れません。黒7を反対も白8で十分です。

今までやった形とは違いますが、次の形もよく出てくるので紹介します。銀月白6までに対し、黒7、9、11と三を引いてから組むのもいい形です。11は単なる山型ではなく、黒7の剣先がくっついた形になっています。先程もそうでしたが、黒の眠三がくっついているのがいい形になっています。つまり、
眠三+好形(山型など)
が本当に勝につなげる好形ということが言えるでしょう。実戦ですぐ使えそうですね。試してください。

前回の解答

【第19問】
Bが正解

【第20問】
Aが正解

【21問】
Bが正解